……………………………
『はい!!また一個ね♪』


『………お嬢ちゃん、もうそろそろ引き上げてくれないかね…?』


『だってまだ糸が切れないんだもん♪』


『だけどそろそろなくなる……。』


『大丈夫!!一個しか持って帰らないから!!!!』



………一体何なんだこの状況は?



俺の目の前には、無邪気にヨーヨー釣りを楽しむ青依。




だけど目の前にあるかごには、



総勢50個のヨーヨー……。



どうやらこいつのヨーヨーの運は尽きていないみたいだ。


まったく……どれだけヨーヨーのおじさんが困ってるか分かってんのか?




俺は溜め息をつき、



『なぁ青依。そろそろ終わりにしようぜ。』

『嫌!!!!』


『何でだよ?』


『まだ、持って帰る一個を決めてないもん!!!!』


『だったらあん中から選べばいいだろ?』


『色々ありすぎて……。』


ハァ……


一体今日の青依はどうしたんだ?


いつもの青依ならスパッと決めるのに、


何か今日はウジウジしている。


てか乙女化したか?


これ以上釣られてもきりがない。



しょうがなく、俺は青依の手を掴んだ。