『てめえら!!女のくせに調子乗ってんじゃねえぞ!!』



と、突然大男が青依の手を掴んだ。


その次の瞬間、



フワッ!!


推定体重〇〇〇㌔㌘の大男が隣の砂浜に顔を突っ込んだ。


『『おお~!!』』


さすが青依!!


浴衣だろうが相変わらず腕はおちてない。



『んごっ!!……ふがっ!!』


無惨にも男は手足をブラブラと動かしたまま。


それが見物客を呼び、みんな大笑い。



すると、

キラーン☆

青依の目が光り、


『………さぁて、あんた達はどうする?』


と、不敵な笑みを浮かべた。


『あ……どうもすいませんでした!!』


と、男達は砂浜に埋まった仲間を助けに走っていった。



青依は溜め息をつき、


『あ~あ……また今度おじいちゃんに稽古をつけてもらわきゃ……』


と、愚痴をこぼしていた。


『あ、あれで失敗したの?』

と、杏が驚いた表情で言った。


『ん?だって本当なら横のガードレールに当てて、砂浜にズドン!!と、落とすつもりだったの。』


と、満面な笑みで言う青依。



………こいつ、あたしより悪趣味かもしれない。


ある意味、敵にはまわしたくないや。