中2のある雨の日――
特に何も用事はなくブラブラ帰ろうとした時、
玄関から誰かが走っていく姿が見えた。
どこか見馴れた姿?
『…………輝本?』
里衣、だったんだ。
彼女が暴走して走っているのは目に見えている。
……運が悪かったら大変な事になるぞ。
俺は追い掛けた。
降り続ける雨さえ、気付かずに。
少しして、里衣が倒れた。
驚き、叫ぶ俺。
そして最後に自分の名前を呼んだ里衣に、
そっと、キスをした。
お互いが傷つく行動だとは知っていた。
だけど、あんなに弱った里衣を見たら、
そんな気持ちに負けてしまった。
とりあえずそこから里衣をオンブして帰った。
幸い里衣の部屋には誰もいなく、すぐに里衣をベッドに寝かした。
その時についでに作ったのがオムレツだ。
たまたま里衣のテーブルの上に作り方の本があり、
見よう見まねで作ってみた。
『早く元気になれよ。
南條 智樹』
そんなカードと一緒に。
だから未だにオムレツは作れる。
そしてオムレツを作る度に、
あの甘酸っぱい気持ちと嫌な罪悪感が沸き出る。
特に何も用事はなくブラブラ帰ろうとした時、
玄関から誰かが走っていく姿が見えた。
どこか見馴れた姿?
『…………輝本?』
里衣、だったんだ。
彼女が暴走して走っているのは目に見えている。
……運が悪かったら大変な事になるぞ。
俺は追い掛けた。
降り続ける雨さえ、気付かずに。
少しして、里衣が倒れた。
驚き、叫ぶ俺。
そして最後に自分の名前を呼んだ里衣に、
そっと、キスをした。
お互いが傷つく行動だとは知っていた。
だけど、あんなに弱った里衣を見たら、
そんな気持ちに負けてしまった。
とりあえずそこから里衣をオンブして帰った。
幸い里衣の部屋には誰もいなく、すぐに里衣をベッドに寝かした。
その時についでに作ったのがオムレツだ。
たまたま里衣のテーブルの上に作り方の本があり、
見よう見まねで作ってみた。
『早く元気になれよ。
南條 智樹』
そんなカードと一緒に。
だから未だにオムレツは作れる。
そしてオムレツを作る度に、
あの甘酸っぱい気持ちと嫌な罪悪感が沸き出る。



