世界はそう、
アタシ中心だと思ってた────

















咲き乱れる桜が
何故か美しい4月。

息苦しい実家を離れて、
アタシは超有名学園・
桜ヶ丘学園へ足を進めた。


「……やっぱ
入学生は多いね。」

輝本 里衣(キモト リイ)。


あの学園でアタシを
知らない人が存在したら
あってみたい。


栗色に近い黒髪のミディアム。
薄くついたピンクの唇。
少し蒸気した赤い頬っぺた。
あまり焼けない肌。
細身がかった身体。



これがアタシの外見。


みんなから見れば
どうやらアタシの身体は
フェロモン満々らしい。


まぁ同い年の幼児体型に
比べればかなり成熟してる。

あ、一応今年15。
last 中学生。


「………ん、まぁ
人気だかんね、ここ。」



そして、
横でチュッパチャップスを
口に加えてるのが




「………里衣。
今年も始まったね。」


あたしの友達・
朱音 青依(アカネ アイ)。