私は後悔で頭を悩ませていると、携帯の液晶が光った

紅夜さんから返事が来たのだ

早い

送ってからそんなに経ってないよ?

すごっ

携帯打つの早いんだ

私はドキドキしながら、携帯を開いてメールを眺めた

『タイトル:初めてじゃないでしょ?

愛果の家で何度か会ってる
ちゃんと覚えているよ
忘れてない

俺なら忘れていると思った?』

え?

覚えてくれていた……

今日だってちょっとしか会ってないのに

会ったというか、見かけたというか

荷物を部屋に運んだときにちらっと…て感じだったのに

それでわかったの?


あ…そっか

名前?

私の名前を見て、思いだしたとか?


お姉ちゃんと一字しか違わないから

私を覚えていなくても、『沖野愛…』てとこまで見てわかったとか?