引っ越しがしたいのかな?

でも今のままでも、十分生活には困らないと思うけど

「あとは…夕飯はどうする?
外食する?」

私は携帯で時間を確認した

もう午後6時を過ぎていた

「少し遅い時間になってもいいなら、作りますよ?」

「え?
作れるの?」

「まあ……凝った料理とかは無理ですけど
少しくらいなら
中学のときとか…あっ」

私はあわてて口元を押さえた

そうだった!

私が作った料理を、お姉ちゃんが作ったって偽ってたんだっ!

お姉ちゃんは全然、家事ができなくて…

でも紅夜さんに、女らしい所を見せたいって言ってたから

私が隠れて、料理を作っておいて、それをお姉ちゃんが料理したようにしてたんだ

「『中学のときとか』?」

紅夜さんが首をかしげた