「男子高の奴らとカラコンしようと思ってるんだけどぉ」

「え? 『カラコン』?」

私は長瀬さんの言葉を繰り返した

何のことはさっぱりわからない

「カラオケでコンパってこと」

「私たちが?」

「うん! 女子メンバーが集まらなくて…空いてるなら出て欲しいなあって」

「面白そうだけど…」

朱音ちゃんが言葉を濁して、私の目を見てきた

私も朱音ちゃんの顔を見た

「金曜日は家に帰るって言っちゃった…」

また帰らないってお父さんには言えないよ

「あ、大丈夫!
夕方から始まって、いつ帰ってもいいから!
とりあえず最初だけ、人数をそろえておきたいんだ」

「それなら…いいけど」

「じゃ、きまりね!」

長瀬さんがにっこり笑うと、前を向いた

すぐ…帰れるよね?