「すみません」

「少し眠れ
あんま寝てないんだろ?」

私は、首を横に振った

「嘘をつくな
目が充血してんだよ」

紅夜さんはシートベルトをすると、エンジンをかけた

「寮についたら、起こすから
それまで寝てろ」

「ありがとうございます」

結局、紅夜さんに迷惑かけちゃったなぁ



寮についたら…きっと終わりだよね?

私と紅夜さんの関係も…終止符を打つんだよね…

たった一回だけの旅行でも、私はすごく幸せだった

紅夜さんと同じ布団で寝られたこと

夢みたいだった

これでお終い

これ以上は紅夜さんに求めちゃいけないんだと思う


私が失敗しちゃんだもん

紅夜さんの望むようにできなかったから……