「紅夜兄に聞いてみる?」

朱音ちゃんはにっこりと微笑んでくれる

何を…聞くの?

「え?」

「愛実ちゃんのこと
アドレス交換をしてみようよ!」

いいの?

だって、朱音ちゃんのお兄さんなんだよ?

友達が、お兄さんと仲良くなるって嫌だったりしないのかな?

「本当にいいの?」

私には、男の兄弟はいないから、そういう感覚はいまいちわからないけど

いいのかな?

「だって、気になるんでしょ?」

「う…うん」

私は頷いた

仲良くなれるものなら、なりたいよ?

だって、まだ好きだもの

紅夜さんのこと

仲良くなりたいって思ってる

お姉ちゃんみたいに、楽しそうに会話をしてみたい

「なら、頑張ってみようよ
手放しでお勧めできるほど、良いお兄ちゃんとは言えないけど…
お兄ちゃんを知ってもらってからでも、遅くはないでしょ?」


紅夜さんがどういう男性か

知ってるよ

だって…2年前から1年間


ずっと紅夜さんを見てきたから


「ありがとう!」

私は朱音ちゃんにお礼を言った

嬉しい

本当にアドレスの交換ができたら、それだけで私は幸せだよ