『タイトル:今週末は
家に帰るのか?』

木曜の夜に紅夜さんからメールが入った

「あれ? お兄ちゃんから?」

メールの着信音に、朱音ちゃんが即座に反応する

机に向かっている私は、顔をあげると液晶の画面を見つめた

「うん、そうみたい」

メールの内容を見つめる

先週は、紅夜さんのところに行ったからね

今週は家に帰らないと…

「なんだって?」

朱音ちゃんが大きな目をして、私の顔を見てきた

「あ…今週末は家に帰るのか?って」

「ふぅん、つまんないのぉ」

「え?」

「だってさ、家に帰るな! とか、言えばいいのに」

「それは…」

私は苦笑すると、朱音ちゃんは不満そうに椅子を回転させる

くるくると3回ほど、回ったところで、ぴたっと止まり私の顔を見てきた

「そういえば、ヤッた?」

「へ?」

私は首を傾げて、朱音ちゃんを見た