身体が緊張している

お互いの全身からぴりぴりとしたオーラを放っている気がする

何か、話さなくちゃって思うのに

何を話したらいいのか、わからなくて

私は立ったまま、下を向いてしまった

「…ごめん」

紅夜さんが小さな声で謝る

私はふるふると勢いをつけて首を左右に振ることしたできなかった

何分、ここに立ち尽くしていたのだろう

紅夜さんが、レモンティーのパックを冷蔵庫にしまった

空のままのマグカップに、私の視線が動く

紅夜さんは、何を考えているの?

今、どんなふうに思っているの?

私はぎゅっと自分の手を握り締めた

「愛実、帰るなら送るけど?」

「え?」

私はぱっと顔をあげる

紅夜さんが、ぎこちない笑みを浮かべていた