修学旅行から帰ってきて彼から電話がきた。

「今日話したかったのにな~」

そんな彼の残念そうな声がうれしかった。

「ごめんね。みんないたし、友達のお母さんが車で家に送ってくれるって言ってたから……」

「そっか。休みあけたらさ、送るからうちに来いよ?」

 優しい彼の言葉。すごく嬉しい。
 だけど、いいのかな?
 甘えすぎてる気がしちゃう。

「ありがとう。村上君てさ、塾入ってる?」

「あ~。まだなんだけど、親に夏休み前に入れさせられそう……」

「やっぱり……うちもなんだ。推薦落ちたら受験しなきゃだし英語が本当ひどくて……」

 受験があるのに、恋をしていてもいいのかな?

って心のどこかで考えていた。