亜由香の引っ越し当日













「じゃあ奏人、今度こそ、ちゃんとお友達の所に泊まるんだよ!



もう公園で寝たりしちゃダメだからね!(笑)」










「うん。もう、亜由香に心配かけるようなことはしないよ。」













ガチャガチャッ!







「よし、鍵はOK!」







「この家にも、ずいぶんお世話になったわねぇ……。


まぁ、またいつか戻ってくるつもりだけどね。」








「あっ!お父さん、お母さん。」









「あぁ!奏人君、見送りに来てくれたのかい?」





「あ、はいっ!」








「奏人君にも…悪いことしたわねぇ………。




せっかく、亜由香とお付き合いしてくれたばかりなのに………。」












「おばさん……気にしないでくださいっ。」









「引っ越しが落ち着いたら、新しい家にもあそびに来ておくれよ?」









「は、はい……。」














「じゃあ、亜由香、そろそろ車に乗ってなさい。」












「うん……………。」











バタン!












亜由香が車に乗り込み












車のドアが閉まった。