翌日から亜由香は、いつもの元気な亜由香に戻っていた。







僕も、なぜあの時泣いていたのか、あえて、聞かなかった。








いつものように、途中で待ち合わせて、一緒に登校。









「奏人。今日の夕飯、一階で一緒に食べない?」





「え……っ!」







「もう、お母さんには言ってあるんだ〜。『こないだ家に来た小田切 奏人君を連れて来る。』…って。今日はお父さんも帰り早いから、紹介するよ。」








「えぇっ!!…僕、緊張してカチンコチンになっちゃうよ!(笑)」







「だいじょ〜ぶ!(笑)うちのお父さん、優しいから。」











「奏人は、夕飯食べた後、普通に『おじゃましましたー!』って一階の玄関から出て、しばらくしたら二階の玄関からまたこっそり入ってくればいいよ。」










「うん。わかった…。」









「その時、『私達、付き合ってます。』って報告しようと思うんだけど…。」









「え゛ぇ゛────っ!!?ますます緊張───!!!」










亜由香は、フフっと柔らかい笑顔を見せた。