「万引き・・・ですか」

「そうそう!乙姫・・・やるよね?」


無理だよ・・・そんなの。

『犯罪』・・・なんだよ?

「無理・・・です」

そうすると美那子は顔をゆがめる

「何?私たちはしょうがなくやってあげてるのよ?」

「でも・・・犯罪ですし・・・」

「いつまで口ごたえするきなの?言うこときけないの?」

私はびくっとしてしまう

目がとても怖い・・・

「やるよね?」

「やる・・・やりますっ」

「いい子ね・・・乙姫」

他の女子も私をほめる

「万引き・・・」

その響き・・・

「さぁ?やってきて、私たちは外にいるからね」

リップ・・・

これだよね・・・

こんな小さいもの・・・

できる・・・できる・・・

できる!

私は目を瞑り、リップを無造作にバックのなかに放り投げる

「太田さん・・・はい」

「キャーありがとうっ!」

私から強引に奪い取る

「みてみて!似合うでしょ!?」

すぐさまつけて見せ。自己満足する

「とっても似合ってますよ?」

つくり笑顔を見せて

ご機嫌を作る

これで・・・いいんだ