「これって…ゆずだよね」 「うん。俺好きなんだよね、最初は兄貴の影響だったけど」 とはにかんだ。 「これって、サックスで吹けるの?」 「一応、俺なりにサックスのパート作って楽譜書いたんだけど…」 ダメだった?と 不安そうな顔をした。 「いや、多分大丈夫」 あたしは、 指でオッケーのサインを出した。 よかった、と 海も 自分のパートを練習し始めた。