「そっか。就職かなって思ってたけど、良かったね!」




「絵梨が進学すれば良いって言ってくれたから……」




「……絵梨さん、優しいねっ」




涙がジワリと滲んだ。
龍が心配そうにアタシを見ていて、精一杯の笑顔で返した。





瑛斗にはもうアタシはいらなくて、
絵梨さんがいることが悔しかった。



本当は最後までアタシが瑛斗を支えてあげたかったから……。




でも仕方がない。
もう瑛斗もアタシも別々の道を行くって決まったんだから。




涙がポロッと零れた。


慌てて拭うと、龍と瑛斗は視線を下に落とした。


瑛斗を諦めるなんて、アタシにはできないよ……