少しうなだれて、窓の外を見た。




視界良好。




生憎、新学期なのにアタシの隣の席は不在。


窓際の一番後ろ…
こんな良い席なのにもったいない。





「美愛の横、橘くんでしょ?大丈夫?」



友達の真衣と加奈が話かけてきた。




「なにが?」




「なにがって……橘くんだよ!!」




「橘くんがどうかしたの?」




「怖いじゃん!!ケンカばっかしてるって聞いたよ。」



「女の子とも遊んでるって!!」




「ふーん。」



はっきり言って、知りもしないでこういう事言う人は嫌いだ。