結局、瑛斗は何もしゃべらなかった。


日が沈みかけた時、龍から今日はもう終わりだよ、って連絡があった。




「……帰るか。」




「アタシ、瑛斗が一番好きだよ」




「そんなの、知ってる」


触れるだけのキスをして、頭をポンポンとしてきた。




「瑛斗は何も気にしなくて良いからね」



「そんなかわいい事ばっか言って……家帰ったら覚悟しとけよ?」



クシャッと笑った瑛斗は可愛くて、今日一番の良い顔だった。




「バーカ!エロ瑛斗」



「美愛のせいだろ、バーカ」



家に帰ると、すっかりいつもの瑛斗に戻っていて安心した。