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夏休みも終わり、みんなはすっかり受験モード。



未だに進路が決まってないアタシは、山ちゃんから呼び出された。




「今日さ、呼び出されたから先に帰ってて良いよ」



「いや、待ってるよ」


アタシがそう言うと、瑛斗は即こう返してきた。



「先に帰ってても良いからね」



「はいはい。行ってこい」


瑛斗に背中を押され、進路指導室まで急いだ。




「失礼しまーす」



中に入ると、山ちゃんがアタシの提出した紙を見つめていた。




「さそっくだけど……進学しないのか?」



少し真面目な顔つきで山ちゃんが聞いてきた。