涙がポロッとこぼれると、瑛斗の手が頭に乗っかって。




「ごめんな、美愛」




そのまま手が頬に下りてきて、瑛斗とばっちり目が合った。




「絶対来るから。教室で待っててほしい」



そう言うと、瑛斗は教室から出て行った。





「瑛斗も瑛斗で苦しんでんだよ」




いつものしゃべり方とは違う龍。
窓の外を見つめ、何かを考えているみたいだった。



「…わかってる。今は我慢する時だって。……ごめん」




「瑛斗には言うなって言われたんだけど……場所変えよっか?」



そう言って、龍はアタシを教室の外へ連れ出した。