「美愛ちゃんよりあっちの子の方が良いよね」 思わず耳を塞ぎたくなって、視界が歪む。 門の所にいる瑛斗達にだんだん近付いてきて、自然と心拍数が上がる。 瑛斗と目が合って、思わず逸らしてしまった。 一緒にいた女の子は朝の子とは別の女の子だった。 「ねえ、瑛ちゃん。今日は一緒にいてくれる?」 すっごい甘ったるい声が聞こえたすぐ後に瑛斗の声がした。 「ああ。」 横を通る時に、偶然聞こえてしまった会話に胸が締め付けられる。