雲間のレゾンデートル

 まるで一歩でも動いちゃえばそのままガラガラーっと足元が崩れて、…どこまでも落っこちて行きそうな…。

 そんな怖さが襲ってきた。


 ああやばいなー。


「お嬢、風呂の用意出来まし――」


 どうしちゃおう、この感じ…って思ったところで隆ちゃんの声があたしの背中を叩いた。


 考え事してたところだったから脅かされたみたいにハッと息を飲んで振り返る。


 さっきとは違う柄だけど前と同じように目に鮮やかな柄シャツの隆ちゃんが和室の入口に立っていた。