「住谷先輩!」 名前を呼ばれて俺の心臓がドキッと跳ねた。 この声…この呼び方ー…。 俺の鼓動は早くなる。 早くなる鼓動を抑えながら振り向いた。 そこには、こっちに向かって走って来る陽菜ーー。 「陽菜ちゃん。どうしたの?」 俺は平静と装いながらそう聞いた。