「俺は…明日香が身籠ったと聞いた時、俺の子供じゃないことはわかってた。明日香とはもう一年以上関係を持ってなかったから。まさか…父親が聡さんとは思わなかったけど…子供はまだ俺と婚姻関係がある間に出来た子供だったから、離婚した後でも書類上は俺の子供なんだ。とりあえず俺が認知と言う形を取り、子供が大きくなってから裁判でDNA鑑定をして聡さんとの子供だと証明することにした。こないだ明日香は帝王切開で出産したんだ。俺は会ってないけど…元気な男の子だそうだ。」
「そう…」
成瀬さんはきっと会いたいんだろうけど…
あたしはその言葉を飲み込んだ。あたしなんかが立ち入られる話ではない。彼は彼なりに考えてることもあるだろう。
「ゆうは…これからどうするの?」
「とりあえず…一つ一つ片付けていかなくちゃね…明日、彼女と話し合ってくるわ。」
「…ひとりで大丈夫か?」
「えぇ…大丈夫。彼女とはしっかり話し合わなくちゃ、あたしも彼女もそこから先へは進めないから…」
「そうか…ゆうは…強いな。何か俺にも出来ることは無いのか?」
成瀬さんに出来ること…
あたしはキュッと唇を噛み締めて、成瀬さんの瞳を見つめた。

