「…どうして?」 絞り出すようにやっとの思いで出した言葉。 「今日はボジョレーの解禁日だろ?ゆうと飲みたいなと思ったんだ。寒くない様にして降りておいでよ。待ってるから。」 あたしの気持ちなんて関係無く、あなたの囁くような甘い声に 「……うん。」 と答えるのが精一杯だった。