それから―

私たち4人は店を出て花水木通りを歩いた…

門限までにはまだ時間あったから、遠回りをして帰ることにした…

ひとみの隣には力也

少し離れて

私と翔太郎…


暫く歩くと力也はくるりと首を回して振り返り


「翔ちゃん―! ちょっと寄ってく?」


力也の指差す方を見るとそこには小さな小学校があった…


ひとみと力也はそれだけ言うと返事を待たずに小学校の校門をくぐり中へ入っていってしまった。

「まったく!」

翔太郎は少し呆れた顔をして私を見た。

ドキッ

さっきの力也の言葉で妙に意識してしまう…

翔太郎もそんな私の態度に気付いてか気まずそうに力也達が消えた校門を見て小さく息をはいた。


「おい!力也ぁ―!」


返事は帰ってこなかった。

私たちも仕方なく校門をくぐって中に入った。


子供の声のしない学校はとても静かで…


校庭を吹き抜ける風邪がとても冷たかった…