駅に着くと翔太郎は二人分の切符を買い一枚を私に渡した。

「ありがとう…」

「どぅいたしまして!」

改札を抜けて、横浜行きの快速電車を待った。
横浜行きの快速電車がホームに着くとボックスシートに腰を下ろした…

電車が動きだし、暫く窓の景色をぼんやり見ていた…


「そう言ば今日、力也 デートて言ってた 羨ましいよなぁ―」

と翔太郎は笑った…

羨ましい?
じぁ私たちは?

私は戸惑った…
デートだと思っていた自分が恥ずかしくなった…
それを見透かされないように…

「ほんまに! 羨ましいわ!」

そう言って下を向いた…
私は今にも泣き出しそうだった…

デートだと思っていて期待していた自分が恥ずかしくて…

「てっ 言うかぁ オレらもデート? なんてな!」

「笑える! デートしたら彼女に怒られるよ↓」



「…そうかもな…」