村さ来についたのは、集合のちょうど1分前だった…

「ひ・と・みぃ↓速いしぃ 息できひん…」


ゴホゴホと咳き込む私に、ひとみは小さく深呼吸をしてにっこりと微笑んだ


「結―ひとみ髪型大丈夫ぅ?」


ひとみはサラサラの栗色した髪をなでた


「待っててね 今行くよ!力君!」


と言って 小悪魔のようにウインクをした…

「結 ひとみやっぱり力君が好き!頑張る」

私はその時はまだ、ひとみの本当の気持ちが分からなかった…

ここでの恋愛ごっこを楽しんでいるだけなのだと思っていた。


時計を見るとちょうど針は6時をさしていた


「罰金!!!」


「えっ?」


「なんでもない。行こう」

私たちは急いで扉を開けて店の奧に入っていった…


結は翔太郎からの手紙の事をひとみには話さなかった…
勿論罰金のことも

手紙の事は二人だけの秘密にしたかった… 
誰かに話したら 全部夢になってしまう気がして…