「何が…別にいいとよ…なんよ!」


小さい声で反論する私にひとみは


「ひとみぃ応援するって言ったとよね!?」


さっきまでとは打って変わって真剣な目でそう言った。


「ほんまに何でもないんやし…」


ひとみの真剣な眼差しが直視できない私は消しゴムを転がしながら下を向いて聞こえないくらの小さな声で反論した。


「…そぅ?」


ひとみは一瞬寂しそうな顔をしたような気がしたけれど、私の前に回り込んで


「がんばっ」


それだけ言って笑って自分の席に戻って行った。


視線を感じて私は顔を上げた。

翔太郎と一瞬目があったように思ったけれど…

翔太郎は自分を取り囲む友達の輪のなかにすぐに溶け込んでいってしまった…


気のせいだったのかな?

何してんのやろぅ?私…


翔太郎からの手紙…


いや…ただの連絡を右手で強く握り締めてまるめた…

動揺してる自分が無性に馬鹿馬鹿しく思えた…