俺様☆姫様★王子様 【完】




「レンさんは……」


要くんが何か言おうとしたけど、言い出す前に口を閉じた。


あたしに向けられてた視線は、頭上を通り越して、更に遠くのナニカを見てる。






なに?







不思議に思いながら、あたしも後ろを振り向こうとしたら―――…















ギュウッ














誰かに抱きしめられた。




走ってきたと思われるその人は息が少し荒くて、肩で息をしてる。


一瞬振り払おうとしたけど、あたしはその手を止めた。





だって


だって……。




ちょうどあたしの頭の上くらいにある、この人の顔。


そしてこの長い腕に、綺麗な指。


そしてあたしが大好きなこのフルーティな爽やかな香り。


そして何よりもこの安心感。














「……蓮っ……」