またあたしのせいで静まり返る店内。
そして、さっきより少なくなったお客さんの視線を集めた。
だけど、そんなことが気にならないくらいに今のあたしはムカついてる。
驚いた表情の琉奈にも、椅子に座り直した要くんにも。
そして蓮にも。
「蓮は物じゃない!蓮と琉奈がどうしたいのかあたしにはわかんないけど、蓮は蓮なんだから!」
何言ってるのかもわからない。
要くんに無理矢理キスされたことも忘れて、
いや、忘れてないけど。
勝手に自分の口が動いてた。
でも。
許せなかったんだ。
俺様の…
いつだって俺様で偉そうにしてた蓮なのに、たった2ヶ月やそこら離れただけで、琉奈の言いなりになる
こんなにもカッコ悪い蓮。
見たくない。
きっとそうさせたのはあたしの親友、琉奈なんだ。
信じていた筈の、琉奈なんだ。