騒がしくもなく、静かでもなく、ほどよい雑音が飛びかう部屋の中。 テーブルを挟んで、丸眼鏡をかけた男の人が話している。 「では、一緒に頑張りましょう。目指せ、志望校合格です!」 少しうさんくささを感じさせるその男は、テーブルの上に名刺を差し出す。 「宜しくお願いいたします・・・ホラ、アンタも」 隣にいたお母さんに頭をグッと押されて、しぶしぶお辞儀をする。 「・・・よろしくお願い、します・・・」 やる気なく言うあたし。 ・・・だって、今日から塾に通わなきゃいけない。