「やった!
旅行だよ。
しかも皆一緒だしね。」

あたしがそう言うと皆うなずいた。
おとなしいゆうとなみも口を開いた。
「楽しみだね。
なみいっぱい買い物するんだ。」
「僕も欲しい物たくさんあるんだ。」

やっと着いた!
清水寺からお参り。

あたしはこの旅行が楽しく皆ともっと仲良くなれますように。
そうお願いしして来た。
皆は何をお願いしたのかな?

皆と楽しく買い物をして来てホテルに着いた。
りかとなみ
と部屋に行った。

「楽しかったねえ。」
皆でそう言って今日あったことを話しはじめた。

「今日お願い何した?」
ずっと気になっていたから聞いてみた。
始めはりかが言い出した。
「りかはカレシとうまく行きますようにって!
なみは?」
「なみは・・・」
なみは黙ったまま、顔を赤くした。
あたしとりかは顔を見合わせなみに話し掛けた。

「どうしたの?」
なみは恥ずかしそうに口を開いた。
「好きな人と両思いになれますようにって・・・」
「なみ好きな人いるんだ!?
あたしが知ってる人?」
「うん・・・
ゆうだよ・・・」
顔を赤くして言ってくれた。
「そうなんだ!
知らんかった。」
りかも知らなかったらしい・・・

「あたしね・・・
初恋まだなんだ〜」
二人とも驚いていた。

「そうなんだ。
気になる人とかいないの?」
なみが聞いてきた。
「気になるとか分からないんだ・・・」
あたしは恋をしたことがないからどんな気持ちなのか分からない。
どう変わって行くのかとか。

あたしはどんな人に恋をするのかな?

いろんな気持ちを抱えたまま・・・。
朝になった。

楽しかった旅行ももう終わりだ。

「楽しかったな。」
あきらがそう言った。
「楽しかったね。」
あたしとあきらがそう話していると後ろからなみとゆうの楽しそうな声が聞こえてきた。
なみの顔はいつもあたしたちと話してる顔と違って。
女の子の顔をしていた。
恋をするとあたしもあんな顔をするのかな?
そんなことを考えているとあきらがずっとあたしの方を見ていた。
どうしたのかなって思っているとあきらが優しく微笑んだ。
あたしはドキドキした。
どうしてなのか分からなかった。