傷の痛みと、大翔がいなくなった心の痛みが日を追うごとに、深くなっている。


大翔のお葬式には出なかった。



出たくなかった。



お葬式に出たらサヨナラを言わなくちゃいけないから。



あたしは、大翔と約束した。


サヨナラは言わないと。



最期に、大翔の冷たくなった遺体が、あたしの病室にきた。


冷たくなった大翔の体を目に焼きつけるかの様に、優しく、丁寧に、触った。



これから、二度と触ることができない体を、残すことなく、見た。