Never say good-bye

「…ひ…ろ…と…」


床に倒れこんだ所まで覚えている。その後の記憶がなくなっていた。







―午後7時過ぎ―

「ただいま〜」

リビングの戸を開けると誰も居なかった。

「咲季?寝てるのか?」

風呂場、トイレ、寝室全ての部屋を探しキッチンを覗くと咲季が倒れていた。


触ってみると冷たくかすかな脈しか触れない。


「咲季!」


急いで救急車を呼び、人工呼吸をした。


咲季の心臓は動いてくれなかった。


救急隊が到着した時、咲季の心臓が止まってから約10分が経っていた。



人間は心臓が10分止まっていると、助かる可能性はほとんど無くなる。もし助かったとしても、脳に大きな障害が残る可能性が高い。