「大翔。話したいことがあるの。聞いてくれる?
この話しを聞いたら、大翔はあたしのこと嫌いになるかもしれない。でもそれは仕方ないなって思う。だってこれが本当の自分だから聞いて。」


「俺は何があっても咲季を嫌いにはならない。約束する。咲季が勇気出して話してくれたことを否定するつもりは、ない。」


大翔の力強い言葉に涙が溢れた。


「あたしね。生まれた時からずっと心臓と肝臓がわるいの。」


どんな顔をして大翔を見ればいいか分からなくて、そのまま話を続けた。



「12歳の時に、あたしの肝臓は全く機能しなくなっちゃって母親から肝臓をもらったの。生体肝移植ってやつ。だから、肝臓の方は、治った。でも心臓病は心臓移植しかもう手はないって…。言われてる。」