准教授 高野先生の結婚


おうちに着くとすぐ、私はお誕生日のお祝いをするべく早速支度にとりかかった。

今日はまだ15日で、明日16日が彼の本当の誕生日。

だけど、明日月曜日はお互いに都合がつかずどうしても一緒にすごせないから……。

だから、ちょっと早いけど一日前倒しでお祝いしてしまおう!というわけなのだ。

「寛行さんは“お祝いされる係”なんだから、お手伝いしなくてもいいのに」

「そう言わずにさ」

「うーん、でも……」

彼は決して無理などではなく家事全般の作業がとても好きらしい。

本人曰く、わかりやすい達成感があってよいのだ、と。

「まあまあ、僕のこの卓越した技術を見てくれたまえ」

「いや、技術って……」

私が茹でたブロッコリーを彼がごろごろフードプロセッサーに投入する。

彼がボタンを押すとすぐ、あれよあれよと中の緑は形を変え薄緑色に変化した。

「ハイ、ほらね、こんなにちょうどよく出来ました」

蓋を開けると、ドロドロ過ぎずサラサラ過ぎず、確かにとっても良い加減。

得意気にニコニコ笑う彼が可愛くて、私まで自然と笑みがこぼれてくる。

「おおーっ!寛行さんはフープロ博士?」

「タイミングが重要です。絶妙なさじ加減が必要なんだ」

「おみそれしました」

私は小さく笑いつつ彼のその卓越した技術?に敬服した。