准教授 高野先生の結婚


しーちゃんへ


今までカードやハガキを送ることはあっても、こうして手紙を書いたことはありませんでしたね。

それにしても、しーちゃんがまさかこんなに早くお嫁に行くなんて。

彼氏はおろか男の子の友達の影さえなかったのに!なーんて。

初カレを紹介されたかと思えばすぐに結婚の話になって、本当にあっという間でした。

でも、私も結婚は遅い方ではなかったし。

何よりしーちゃんにとっていいお話だったから、何も言うことはないのだけどね。

嫁入り道具は何も要らないと言うから、本当に何ひとつ持たせず嫁がせてしまいました。

だけど、やっぱりちょっとなんだか味気ない気がしてね。

そこで、ひとつでも形あるものをと思って裁縫箱を贈ることにしました。

箱は務さんと一緒に釣り具の上州屋へ行って選びました。

釣り具を入れる収納ケースって軽くて丈夫で使い勝手がとてもいいの。

中のお裁縫道具は私が愛用しているのと同じものをユザワヤで選んで買ってきました。

それから、嫁入りのお供にモモちゃんを行かせますね。

綻びはだいたい修理済みだったけど、一応入院させて点検して全部直しておきました。

そちらへ行くにあたって、モモちゃん初めてのクリーニングを体験しました。

ほら、しーちゃんも知ってるご近所のあのクリーニング屋さん。

入院でも人間(猫?)ドックでもなく、エステみたいなものかしらね。

リフレッシュして、さっぱり軽やかになって帰ってきました。