准教授 高野先生の結婚


待ちに待った日曜日。

最高の結婚指輪に出会う旅の始まりはじまりであーる。


カスガイが紹介してくれたお店があるのは市街地に近い問屋街。

いつも移動は車が多い私たちだけど、今日はさすがにバスと地下鉄に乗ってきた。

私は問屋街に来るのはこれが初めて。

「わぁ、昔ながらの商店街?みたいな」

「ここはY市の下町なんて言われているんだよ」

車一台やっと通れるくらいの狭い路地。

ひしめくように立ち並ぶ個性豊かな専門店。

どの店もそれほど広くない間口に、ずらりとぎっしり品物いっぱい!


寛行さんに手をひかれながら、物珍しさにきょろきょろしつつ歩いているうちに――

「おっ、あったあった」

「えっ!どこどこ???」

お目当ての店“KH貿易”が見えてきた!のだけど……。

「ほら、赤いのぼりが立ってるの見えない?白い字で“ダイヤモンド”って」

「見えたよ、チカチカ光る看板も……“今月の超目玉!大玉真珠!”って」

うーむ、貴金属だの宝飾品だの高級品を扱うお店にアリなんだろうか?

のぼりとか?文字が流れる電光看板とか?そういうアイテムって……。