准教授 高野先生の結婚


とりあえずまあ……秋ちゃんみたいなレアケースは別として。

新婦さんが妊婦さんでも決して珍しくないことくらい私にだって理解る。

だから?きっと?まして?なおさら?

挙式希望のカップルの対応をする職員さんには取るに足らぬことなのだろう。

でもでも、だからって……。

「むぅぅ。その職員さん、いくらなんでも不躾すぎだと思う……」

“失礼だけど”とことわりの言葉を添えたからって許されるわきゃあないだろう!と。

「君の気持ちはわかるよ。そう感じて無理ないし当然だと僕も思う。でも――」

「でも?なに?」

「それがさ、僕がいきなり“できれば5月に”なんて言ったせいもあるらしくて」

「へ?」

「職員さんの早とちりだったんだよ」

「早とちり???」

「できるだけ早めの日を希望するカップルは“事情”がある人が多いからってさ。

なにしろ挙式予約は希望日の1年前から可能だからね。

3ヶ月後だとか半年以内にとか、そういうスケジュールで相談に来るのは……と。

だから、僕らのことも“5月には挙式しておきたい事情がある”って思ったらしい」

「なるほど……」