准教授 高野先生の結婚


なぞなぞの話はそこそこにして、私たちは本題について話し始めた。

それぞれの任務の遂行状況についての詳細報告である。

「寛行さん、やっぱり窓口の人に驚かれた?その……何か言われたりした???」

「そりゃあもう」

うぅ、やっぱり……。

教員の結婚相手がOGとくりゃあ、ねぇ。

予想はしていたけれど、彼に嫌な思いをさせてしまったかと思うと申し訳なく……。

「ごめんね。今さらだけど私が行くか電話すればよかったね……」

「そんなことはないさ。だいたい、遅かれ早かれ知れることなんだし」

「それは、そうだけど……」

「職員がお喋り好きな人でね。一人で勝手に喜んで盛り上がってくれちゃってさ」

「根掘り葉掘り聞かれたりした?」

「まあ一通りのことは聞かれたかな」

「一通りって?」

「ん?例えば……何年度入学?ゼミ生だったの?失礼だけど授かり婚なの?とか」

「うへっ」

授かり婚なの?って、そんな……。

って、んなことまで聞かれちゃうわけ!?

「挙式の申し込みにくるカップルでも“そういう”人が多いらしいよ、最近は。

“出来てて当たり前とまでは言わないけど”って職員さんは苦笑いしてたけど。

まあ何というか……もう普通に一般的な事として認識されているのだよね」

まあ、確かに……こそこそ隠しだてするような恥ずかしいことではないもんね。

むしろダブルでおめでたい!みたいな?

妊娠をきっかけに結婚に発展するなんて、別にぜんぜん普通だもん。

私の身近でも秋ちゃんがそうだし。

もっとも、秋ちゃんの場合は――

出来婚よりもっと他の“いろいろ”のほうが衝撃的だったわけだけど。

赤ちゃんのパパが密かに交際していた大学教員だったこととか……いろいろ。