一瞬はてな?と思ったけれど、すぐに答えはひらめいた。
「わかった!“イチョウ”だ!」
「ピンポンピンポーン!正解!」
礼拝堂のすぐそばにある大銀杏。
今まで多くの学生たちを迎え、見守り、送りだしてきた、とっても大きな立派な木。
礼拝堂の傍に佇み、四季折々の趣を感じさせてくれる素敵な木。
その大樹の堂々とした威厳と情緒ある美しさは、見る人誰をも魅了する。
私もあの銀杏の木が大好き。
あの木はただ綺麗というだけじゃない。
心をほっと和ませてくれるような、何か不思議な力があるから。
淋しい心には、ほんのり温かい仄かな灯りをともしてくれる。
傷ついた心には、まるでその傷を手当するように優しい癒しを与えてくれる。
“御神木”なんて言い方はプロテスタントの教会では絶対にあり得ないだろうけど。
でも、あの銀杏の木が大学にも礼拝堂にもなくてはならない存在なのは間違いない。
学生たちを見守る係であり、あの学び舎の歴史を見守る観察者なのだから。
うーむ、それにしても……。
「銀杏と胃腸なんて思いつかなかったよ」
「“き”に囚われすぎたのが敗因だね」
「だって……まさか草木の名前だなんて」
「もう少し頭をやわらかーくしないといけないね、君は。若い人らしく」
「うわー、その勝ち誇った口ぶり……」
「“感じ悪っっ”?」
「そうそう。感じ悪っっ!……ってね」



