准教授 高野先生の結婚


彼からは昼間のうちに何度かメールをもらっていた。

だから、挙式の予約が無事に取れたことは既に知っているのだけれど。

でもでも――

そのこととは別に、私にはどうしても早く彼に聞きたいことがあって。

っていうか、彼に言いたくて?聞いて欲しくて?うずうずしていることがあって。

えーと、それは何かと言うと……。


テーブルの上のケータイが鳴ったのは9時をちょっと過ぎた頃。

待ってました!と言わんばかりに通話ボタンをピッ!

そして、“もしもし”ではなく――


「ゾウキ(臓器)!」


私はいきなり強烈な言葉をお見舞いした。


さーて、彼の反応は……???


「ブブーッ!はずれー」


うへっ……鈴木詩織、痛恨の残念賞。

「ええーっ、“臓器”じゃないのぉ~?」

「残念ながら」

「んと、じゃあねぇ……」

「あ、念のため言っておくけど“元気”も“やる気”も違うからね」

「う゛ーっ」

「あれー?僕、ひょっとして君が言おうとしていた答え言っちゃった?」

まったく、この人はぁ……!

なんつう、いやらしい性格なんだぁ!