寛行さんは、けっこう潔くモノを捨てる。
もちろん、彼は決してモノを粗末にする人ではない。
要る?要らない?の区別が巧いのだ。
それはモノを買うときも同じ。
彼は必要と判断したらサクッと買う。
もちろん、彼は断じて浪費家ではない。
本当に必要かどうかの判断や買いどきの見極めが巧いのだ。
で、私はと言うと――
買うのも捨てるのも悩みまくり……。
ぜんぜんダメダメ、決められない……。
まあ、迷ったあげく買わないことが多いのは救いといえば救いかもだけど。
モノが増えすぎて大惨事になることを回避できているわけだし。
私が唯一得意なのは冷蔵庫の賞味期限切れの食品をばっさり処分することくらい。
お腹こわすのが怖いから“ひょっとしたらまだイケる?”なんて思わないもんね。
なーんて……たいした自慢にもならないけれど。
フランソワに見守れつつ、ちまちま作業を続行中。
何時までに完了!なんて目標は無いのに、ついつい時計を何度も見ちゃう。
だって――
今夜は会えないかわりに彼が電話をくれる約束だから。



