准教授 高野先生の結婚


なんとなく彼に相談できなかったのは、私は私で頑張らなきゃと気負っていたから。

彼と私は想い合い、これから手を携えてともに歩むパートナー。

だけど……だから、だからこそ……。

時には互いに、彼は彼で彼のことを、私は私で私のことを。

それぞれ一人で解決できなきゃダメだなって、いけないなって。

いつまでも彼に頼ってばかりの“半人前”ではいけないなって。

そんなことじゃあ、彼といくら一緒にいても、ちゃんと“二人”になれないゾって。

でも――

「鈴木さんは、もっと上手に人に頼ることを学んだほうがいいね。うんうん」

「えっ。並木先生、それって……???」

率直に並木先生の言葉が意外だった。

だって――

私が学ぶべきは“いかに人に頼らずやりぬくか”だとばかり思っていたから……。

「鈴木さんは、ちょいと自分の才能に甘えすぎかもしれないねぇ」

「才能って……何の、ですか?」

「そうねぇ、黙っていても誰かに助けてもらえる才能とでもいおうか。

或いは“助太刀したい”と自然に思わせてしまう才能というか」

「そんなっ。私……」