君のこと


「愛琉、おはよ」

家の前で修斗が待っていた。
淋しそうな顔だった。

「修斗?どうしたの?」

あたしは修斗の手を握った。

「愛琉が離れちゃいそうで」

そう言って
あたしを見た。

「離れないよ?」

「本当に?」

「当たり前でしょ?」

「でも麗琉のこと…」

修斗は笑った。
けど悲しい顔だった。