さっちゃんはよく分かってなかったみたいだけど、鳴かぬ蛍は身を焦がすだから、さっちゃんに報告するのは、もっと事態がいい方向に行ったらにしよう。



いい方向なのかは分からないけど、ふと立ち寄った駅前のコンビ二で彼の姿を見た。



雑誌の立ち読み。

多分、ファッション雑誌。



あくびをして、店内を一周して何か買って(多分、ガムかグミ)颯爽と出て行った。


もちろん目も合わず、声もかけられなかったけど、少し手がかりを知れた感じがして嬉しくて嬉しくて、スキップして帰った。




同じコンビ二を使っている。


その事実だけで、私はちょっとだけ近づけたような気がしたんだ。