お隣のお兄ちゃん



「ねえ…香奈?ベガとアルタイルは1年に1回しか逢えなくても、我慢強く次に逢える日を待ち焦がれるけど……。

俺はそこまで人間できてないから。

今日、香奈を抱き締める喜び知ったから。

俺はずっと隣で香奈を感じていたい。

俺と、これからの人生一緒に歩んでいこう?



結婚してください――……」



って。



夢みたいな言葉。




「はい、もちろん!!」



涙でぐちゃぐちゃの顔で、それでも笑って頷いた私に。



「まあ、これからずっと一緒だし…

ずっと、我慢してたわけだし…

ゆっくりでもいいんだけど……

ベガとアルタイルも無事に逢えたみたいだから…



俺も、今日はこの距離だけはゼロにさせて?」



そう言って、由樹兄ちゃんは私の顔を優しく拘束したまま。



私の瞳をしっかりと見つめて。



優しく微笑むと。



ゆっくりと、瞳を閉じて。



私と由樹兄ちゃんの、あと5センチの距離をゼロにするように。



お隣のお兄ちゃんと、幼馴染みの距離をゼロにするように。




そっと、触れるだけのキスを私の唇に落とした。





まるで、永遠の愛を誓うように……





ずっと、一緒にいられる魔法をかけた―――……










−fin−