お隣のお兄ちゃん



「香奈……、来て?」



由樹兄ちゃんは、私の腰にまわしていた腕を緩めて。



すっかり日も暮れて、夜の帳が下りている、大きな窓の方へと私を誘う。



由樹兄ちゃんの温もりが離れて少し寂しくなる私。



由樹兄ちゃんに促されるように、窓の奥のベランダに出てみれば…



見上げた、私の頭上には“7月7日の約束”の、天の川が広がっていて。



また、涙が溢れてくる…



そんな私に気付いた由樹兄ちゃんは。



「泣き虫…」



って言って。私の頬を両手で包みこんで、顔を上に向かせると、また親指で涙を拭い去る。



少し腰を屈めて私の顔を見つめる由樹兄ちゃん。




顔と顔の距離は凄く近くて、言葉を発すれば息がかかりそう。



その近すぎる距離にまたドキドキしてくる、私。